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佐藤義則(さとうよしのり)

白いシャツを着ている男はスマイルしている

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元プロ野球選手であり、現在は指導者として活躍。ダルビッシュ有選手や田中将大選手など日本を代表する投手を指導。

指導したチームで優勝をしていることから「優勝請負人」と呼ばれる。

現在は、関メディベースボール学院にて、ピッチングコーチとして指導している。

指導歴

オリックス・ブルーウェーブ (1999 – 2000)

阪神タイガース (2002 – 2004)

北海道日本ハムファイターズ (2005 – 2007)

東北楽天ゴールデンイーグルス (2009 – 2014)

福岡ソフトバンクホークス (2015 – 2017)

東北楽天ゴールデンイーグルス (2018 – 2019)

関メディベースボール学院 (2020 – )


目次

■世界を代表する二人のピッチャー

■一流選手の特徴

■世界のピッチャーを目指すには


ダルビッシュ有選手や田中将大選手など、日本球界を代表するピッチャーを指導した佐藤義則さん。世界トップレベルの選手を指導する中で感じた「一流」についてお話を伺いました。

世界を代表する二人のピッチャー

―佐藤さんは数多くのピッチャーを指導し、日本球界を代表する選手を育てました。印象に残っているピッチャーを教えてください。

やはり、ダルビッシュ選手と田中将大選手ですね。

特におもしろいと思ったのはダルビッシュ選手です。ピッチャーとして非常に高い能力を感じていました。自分の持っている才能を開花させ世界を代表するピッチャーになったと思います。

田中選手はもともとキャッチャーでしたが、努力を重ねてピッチャーになりました。さらに、プロになった後も努力を積み重ねダルビッシュ選手と同じ世界を代表するピッチャーになりました。

2人とも、努力を積み重ねて持っている才能を開花させた超一流の選手です。

-ダルビッシュ選手との思い出を教えてください。

2005年、北海道日本ハムファイターズ(以下:日ハム)へ入団した時に、一緒にダルビッシュ選手が入団してきました。

私は2軍のピッチングコーチとして任命され、投手の一人としてダルビッシュ選手を指導していました。

最初はあまり調子が良くなかったのですが、いくつか「おっ!」と思う球もあり、特にスライダーの切れは良かったことを覚えています。

キャンプから鎌ヶ谷(2軍など中心に活動する関東の拠点)へ戻った時に、ダルビッシュ選手が先発出場する話があり調整してほしいと言われました。これが彼へ指導するきっかけでした。

白い壁の前に立つ男性

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6月の先発に向けて、スピードを上げるトレーニングを行いました。10年先を見据えたトレーニングが大事だと思い、スピードを出すことを意識した指導をしていましたね。

その後、ダルビッシュ選手が1軍に上がってから指導することが減るだろうと思っていましたが、1軍の調子が悪くなり、私も1軍のピッチングコーチを担当し、2年ほど指導に携わりました。

当時、中堅選手の活躍が少なく、ダルビッシュ選手を中心に若手選手が活躍していました。

なかでも八木智哉選手の活躍がダルビッシュ選手に火を付けましたね。八木選手の活躍に影響され、トレーニングやランニングをちゃんと取り組むようになりました。

結果、12球団の中で最低の打率でしたが、2006、2007年は日本シリーズ連覇を果たすことができました。若手選手と外国人選手が頑張りました。

―田中将大選手との印象深い出来事はありますか?

高校時代と日本ハムファイターズ時代に相手として対戦したときに見ました。

彼への指導は、楽天へ移籍したときに当時監督だった野村さんから「田中をどうにかしてくれ」と言われました。

田中選手に関しては、器用ですし能力が高いので、少しアドバイスを伝えたら右肩上がりで成長していきましたね。

―田中選手は2013年にシーズン開幕から24連勝という驚異的な記録を残しています(後に前年からの勝利数30連勝はギネスに認定)。連勝を重ねていた田中選手を見てどう思っていましたか?

普段の試合と変わりませんでした。私も勝利すればいつも通り「勝った」という気持ちでした。

田中選手も24連勝の記録を打ち出したシーズンの序盤は不調でした。

彼は不調だからこそトレーニングを重ねていました。とにかくボールを投げて自身の調整をしていたのだと思います。

当時、腕が振れておらず良い球を投げることができていませんでした。私が指導したことは「110%で投げる」ことを伝えました。常に試合を意識して全力で投げ込む意識です。全力で投げることで自分の限界を知ることが出来ます。故障するタイミングも理解できます。

指導は様々な方法がありますが、当時の田中選手には一番良い方法だと思っていました。

一流選手の特徴

-選手の才能を伸ばすために選手を細かく観察する必要があります。観ている点はどのようなところでしょうか?

私は「良いところ」を伸ばすことを考えています。

悪い所を修正するには時間がかかりますし、大幅な修正が必要になる可能性があります。

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写真提供:関メディベースボール学院

自分の強みを理解し、その強みを伸ばす過程で弱点を克服すればいいと思っています。

例えば、150キロのスピードを投げられるがコントロールの悪いピッチャーがいた場合、更にスピードを上げるトレーニングをさせます。そのトレーニングの間にコントロールを調整させる意識をすることで、長所を伸ばしながら短所を補うことが出来ます。

あとは、能力の高い選手ばかりなので、自分たちで考えてトレーニングに取り組みますね。

―プロ野球の世界に入り、更に才能を伸ばす選手が多くいらっしゃいます。彼らには共通点はあるのでしょうか?

食事を大切にしている選手は成長すると思います。食べることはアスリートにとって非常に重要なことです。

プロの世界は全体練習後、自主トレーニングなど積極的に行います。結果として、体力が成長のカギになるので、十分な栄養を補い、トレーニングに集中できる身体つくりが大切なんです。

今はどのチームでも食事については指導しているようで、練習中に補食したり、練習後もすぐに食事を摂る環境を作っているようです。

私も中学生を指導するときは食事や補食を持ってきているかを確認しています。

世界のピッチャーを目指すには

―佐藤さんが考える良いピッチャーの条件とは何でしょうか?

自分が勝つために何をしなければいけないかを考えている選手だと思います。

個人で良いボールを投げるためにどうすればいいかを常に考え続け、チーム練習以外で自分のカタチを見つけるピッチャーは良い選手になります。

そして、その努力を積み重ねられる選手こそ、超一流になると思います。

―ダルビッシュ選手や田中選手を目指す子ども達へどのようなアドバイスを行いますか?

世界で戦うピッチャーになるためには、体力、技術、心を成長させる必要があります。特に大事なのは身体作りだと思います。強く腕を振るためには、強い体の芯と腕が必要です。

そのためによく食べて、たくさんトレーニングをしてほしいです。そして、それを続けることですね。

また、ピッチャーだけではなく、いろいろなポジションを経験してほしいです。野球が好きという気持ちを忘れずにいてほしいです。好きな気持ちがプロを目指しますし、上のレベルを目指すきっかけになると思います。


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原点は恩師、常総学院の木内監督にあり。元巨人の仁志選手は今、U12監督として指導者としての道を歩む。


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