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中田洋平( なかだ ようへい )

関西福祉大学サッカー部 監督。

カターレ富山ではJFLからJ2へ昇格させるなど貢献。2010シーズン終了をもって現役を引退しカターレ富山のフロントスタッフとして従事。

2015年、関西福祉大学にサッカー部が創設されると初代監督に就任。創部1年で2部リーグへの昇格を決め、2021年に第45回総理大臣杯初出場。

■経歴

1996年 – 1998年 ヴィッセル神戸ジュニアユース

1999年 – 2001年 金光大阪高等学校

2002年 – 2005年 高知大学

2006年 – 2007年 YKK AP(JFL) 富山県

2008年 – 2010年 カターレ富山


目次

■運や縁で繋がった指導者への道

■監督として伝えたいこと

■競技に本気で取り組める期間こそ、大学スポーツ


運や縁で繋がった指導者への道

-中田監督の略歴を教えて頂けますでしょうか?

金光大阪高等学校、高知大学を卒業し、2006年に当時JFL所属のチームYKK APからカターレ富山に移籍しました。移籍初年度にJ2へ昇格しました。2010年に現役を引退し、カターレ富山のフロントスタッフとして4年間勤務いたしました。

そして、金光大阪高校のサッカー部監督(岩松哲也さん)からご縁をいただき、2015年創部された関西福祉大学サッカー部の監督に就任し、今年で7年目になります。

-中田監督が現役を引退した理由について教えてください。

契約満了と併せてフロントスタッフの話をいただいたことがポイントかなと思います。選手生命は短いです。自分の未来を考えた時に、これから活躍できるのは次のステージに移ることなのかなと感じました。

それまで現役引退選手がフロントスタッフに転身した例は少なく、フロントスタッフの話を聞いて「この話が自分に来たことに意味がある」と思いましたし、もともとJクラブに関するビジネスやマネジメントに興味を持っていました。

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-中田監督はプロスポーツに関わる環境から大学チームの監督として指導を始めましたが、環境を大きく変えたきっかけは何かあったのでしょうか?

もともと指導することには興味があり、高知大学で教員免許を取得しています。

競技者として引退をしたときに指導者になりたいと考えていました。

ただ、引退した時にいただいたお話はチームのフロントスタッフでした。折角の機会ですし、フロントスタッフの経験が今後指導者を目指す上でも必ず活かされる学びがあると思いました。

スタッフとして4年目になる頃、そろそろ指導者として活動をしたいと考え始めたタイミングで、金光大阪高校の監督から約10年ぶりに連絡をいただきました。これは何かの縁だと思い、関西福祉大学サッカー部の監督を引き受けました。

-ご縁やタイミングもありますが、中田監督が持つ運が引き寄せているのかもしれません。

運が良かったと思います。何事にも誠実に取り組むという曲げたくない意志が功を奏したのかもしれません。指導者として大切なことは、誠実であることと、情熱を持つことだと思っています。

監督として伝えたいこと

-監督就任から選手へ技術以外に伝えていることはありますでしょうか?

サッカーに対する本気度や熱意については特に伝えています。選手に求めていることですし、自分の熱意も伝えています。勝つために、チームのために必要な取り組みが何かを考えさせるようにしています。

-本気度や熱意は選手によって格差があると思います。

選手によって温度差を感じるところは正直ありました。

ただ、私ができることと言えば、自分自身が熱く語りかけ、選手一人ひとりに火をつけるきっかけをつくることしかできません。

選手の火の大きさを変えるために、サッカーに真摯に誠実に取り組むことも伝えています。

-創部から監督を務めていらっしゃいますが、目指しているサッカー部はどのようなものでしょうか?

サッカークラブのフロントスタッフを経験したことで、選手(現役時代)の時には気付かなかったオフザピッチの重要性を感じました。

周りのファンやサポーター、関係者、地域の皆さんに支えられていることを学生にも知ってもらいたいと考えています。

先日、スポーツフィールドさんにご協力をいただいたキャリア講座も学生に知っておいてもらいたいことなので依頼させていただきました。

将来のキャリアについて考えることはとても重要なことです。我々スタッフもキャリアについてアドバイスを行っていますが、第三者の方に伝えていただくことで、違った視点からの刺激を受けて欲しいですし、より耳に残るのではと思いました。

実際にキャリア講座を聞いた選手の中から行動の変化が見られました。サッカーに取り組む姿勢に覚悟や責任感を感じられましたし、上級生が用具の準備・片づけを率先して取り組む光景も増えました。

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-リーグ2部に所属していながら総理大臣杯で活躍されました。チームに勢いがついているときに感じることはありますでしょうか?

初戦の大阪大学に後半にリードされ、なおもPKを与えてしまう危機的状況でゴールキーパーがファインセーブし、連続失点を防いだことで流れが大きく変わりました。このファインセーブをきっかけに同点に追いつき、最後まで諦めない選手が増えましたし、厳しい、苦しい環境にも下を向かずに挑む姿勢を選手から感じました。

そんな1つのプレーをきっかけにチームは躍進し、試合に出ていない選手のベンチワークやサポート、応援が変わっていったと感じています。

選手達自身が変わることで、チームに更に勢いをつけることができたと思います。

競技に本気で取り組める期間こそ、大学スポーツ

-コロナウイルスの影響で、部活動に大きな制限がかかりました。学生の変化はありましたでしょうか?

コロナの影響で今までになくサッカーが出来なくなった時間が長かったため、時間を無駄にしないような雰囲気や、サッカーに対する姿勢、目つきが変わりました。

私の中の変化で言えば、学生の感情や日常の仕草などを今まで以上に気にかけるようになりました。

プレーを評価することはもちろんですが、サッカーに対する学生の姿勢が変わったことで、グラウンド内で感情を表現する(露にする)ことが増えたと思います。サッカーは良くも悪くも様々な感情を表現できる貴重な場だと考えています。

-中田監督が考える大学スポーツの意味や価値をお聞かせ下さい。

シンプルな想いですが、サッカーに本気で4年間を注ぐことで、競争すること、お互いを支え合うこと、尊重すること、本気でやることの大切さに気づくことが出来ると考えています。

大学4年間の活動を通して、自分を見つける、知ってもらう期間にしてもらいたいです。

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-大学でスポーツ(サッカー)を頑張る学生、また、次のステージでスポーツに取り組むことを悩んでいる方にメッセージをお願いいたします。

私自身、今年の夏に全国大会に初めて出場し、その大きな舞台に進むことで選手の成長を感じました。

勝つチーム、強いチームはフォアザチームの考えが浸透しており、チームが勝つために自分が置かれた状況で何が必要かを考えて動ける組織だと感じました。

一方で、人任せや自分都合のような「フォーミー」の人たちが多くいるチームは勝てません。

フォアザチーム=主体性だと私は考えていて、選手各々が自ら考えて動いているチームが強いと思います。

自らが考え、主体性を持って行動することができるのは、4年間という時間を与えられた大学生だからこそですし、大学スポーツでは特に意思表示をして周りを巻き込んで目標に向かっていく経験ができると思います。

大学生は自分で決断することが多い。4年間チームのためにどれだけ動けるかを経験してもらいたいです。

フォアザチームという言葉は、一見、自己犠牲のようにも捉えられがちですが、どんな社会、組織においてもその役割を全うする、一人一人が本気で動いて全体の欠かせないピースの一つとして機能することで、結果、自分に返ってくるという言外の意味が込められていると信じています。常に求められる人財であり続けてほしいと思います。


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