GUEST

田崎勝史(たさきかつふみ)

黒いシャツを着ている男性

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トランポリン競技選手。 2019年世界トランポリン競技選手権大会にて、シンクロ優勝を獲得。

2007-2010 星稜高校

2010-2014  日本体育大学

2014-2016 日本体育大学大学院卒業後

2016- 東京スポーツアカデミーでトランポリン講師を務める

成績

・2013-15 世界トランポリン競技選手権大会 出場

・2017 ワールドカップバクー大会 シンクロ3位

・2019 世界トランポリン競技選手権大会 シンクロ優勝


目次

■「空中を支配する」という感覚に魅せられて

■一人じゃない。「みんな」で勝ち取った優勝

■競技普及のためにどこまでも

■人生の中で大切なことは「出会い」


「空中を支配する」という感覚に魅せられて

-よろしくお願いいたします。田崎さんが数多くあるスポーツの中でトランポリン競技を選択した理由を教えてください。

小学1年生からトランポリン競技を始めて、今年で25年目になります。

回覧板の中にあったトランポリン教室のチラシを見たことがキッカケです。親からの勧めで週1度通っていました。最近聞いた話ですが、月謝が100円だったみたいです。

ある日、横で練習していた高学年が、本来禁止されていた宙返りをしている姿を見て、「トランポリンってこんなにすごいことができるのか!もっとやってみたい」という衝動に駆られました。

それまで、野球や水泳といったスポーツを経験しましたが、トランポリンを跳んだ時の空中を支配する感覚が楽しく、トランポリン以外の時は空中にいる時間を思い出すようになり、小学3年生から毎日トランポリン教室へ通い始め、本格的に選手コースへ進みました。

中学生になると当時通っていた教室では天井に着いてしまい、もっと高く跳びたい、もっとうまくなりたいと考え、高校でもトランポリン競技に取り組もうと考えていました。

ジャンプする女性

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石川県ではトランポリン部のある高校が3校しかなく、星稜高校と女子高、もう一つは金沢学院高校でした。金沢学院高校も考えましたが、小さい頃からの夢である体育教師を目指すために星稜高校へ進学を決意しました。

当時、トランポリンを続けながら体育の教員免許を取得できる大学は日本体育大学だけでしたが、星稜高校からは日本体育大学への進学実績があったので、大学進学も視野に入れての決断でした。

中学生ながら競技人生よりも引退後の人生の方が長いと考えていて、いつか訪れる引退後の長い人生は体育教師をやりたいと考えていましたね。

その後、無事に日本体育大学へ進学することができました。

4年生になり、大学生活が終盤に近づくにつれ、「もっと競技を続けたい」という想いが強くなりました。また、当時はトランポリン選手で大学院へ進学する選手が少なく、大学教授になることもできるのではとキャリアのことを考えて進学しました。

結局、現在は体育教師ではありませんが、足立区にある幼児向けのトランポリン教室などを運営する『東京スポーツアカデミー』でトランポリン講師を務めています。

-キャリア選択の際に、ご自身の中に決断の『軸』はありましたか?

トランポリンだけに精通したいという気持ちはありましたが、競技だけの人生だけではなく、将来を見据えた幅広い視野を持つことが必要だと感じています。トランポリン以外から気付きを得て、トランポリンに還元したいと思っています。

今も多くの方と交流し、様々な考え方を共有することで新しい発見や出会いをいただいていると感じています。

一人じゃない。「みんな」で勝ち取った優勝

-トランポリンに還元したいという想いが、大会に優勝に繋がったのかもしれませんね。

そうですね。

2019年11月30日に世界選手権大会が東京で開催され、シンクロ競技という部門で初優勝をしました。

トランポリン競技は17歳以上からシニアとして大会へ出場するのですが、今まで世界大会でタイトルを獲得したのが、2017年に開催されたワールドカップでシンクロ部門3位と2019年の優勝の2回です。

この優勝は、僕の中でも重要なもので、「今までのトランポリン生活全てが報われた」タイトルです。

ジャンプをしている選手と観客

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2015年、リオオリンピック出場に向けたラストチャンスで守った演技をしてしまい、残念な結果になりました。そして、過去に無いほどの悔しさを味わいました。

そして、2019年6月に開催された「第34回世界トランポリン競技選手権大会 日本代表最終選考会」が東京オリンピック出場に向けたラストチャンスだと思って、自分の持てる力を出し切ろうと考え、僕自身最高の難易度の構成で臨みました。

結果は残念ながら負けてしまいましたが、納得がいく試合でしたし、2019年11月の世界選手権の優勝に繋げることができたと思っています。

-2019年を振り返り、ベストパフォーマンスを発揮できた時はどのような感情や想いだったのでしょうか?

僕、メンタルが弱いんですよ・・・(笑)

優勝した2019年11月の世界選手権は初めての自国開催で緊張が倍増していて、あまり覚えていないんです。

ただ、決勝の時は落ち着いていましたね。

当然、日本での開催なので、たくさんの応援があることはわかっていましたが、不思議なことに「一人じゃない。自分はこれだけやってきたから大丈夫。みんなの想いを乗せて、演技をしているんだ」と感じました。

その時だけはベストパフォーマンスができました。勝てるという自信もありました。

トランポリンのように孤独を感じるスポーツはあると思いますが、「周りからの支えや応援」を感じることが最高のパフォーマンスを発揮することに繋がると思います。

競技普及のためにどこまでも

-応援こそ、最高の力になりますよね。田崎さんがトランポリン競技を続けている理由を教えてください。

自身のレベルアップとトランポリン競技の認知度拡大です。認知度を高め、競技人口を増やせば、トランポリン競技力の向上に繋がりますし、何よりもスポーツを楽しむ人が増えると思っています。

今は、東京スポーツアカデミーで150人から200人の子どもたちに指導しています。僕の職場に来ていただければトランポリン競技を体験できますので、ぜひ来てください!

-トランポリンを見ると跳びたくなりますよね。

そうなんですよ!

僕がトランポリン競技を本気ではじめるきっかけを作った高学年の先輩も、おそらく「跳んでみたい」という好奇心だけだったと思います。この好奇心がなかったら今の僕はいないと思います。

人, 屋内, 立つ, 男 が含まれている画像

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そして、もっと上手くなりたい、世界で戦いたいと思ったきっかけは、2000年のシドニーオリンピックに出場した『中田大輔さん』です。シドニーオリンピックからトランポリン競技は正式種目になりましたが、当時、テレビで中田さんの演技を見て感動したことを覚えています。

-田崎さんの活躍に影響を受けて、今後トランポリン競技をはじめる方や世界を目指す選手が出てくるかもしれませんね!

そうなれば、本当に嬉しいです。

コロナの影響で今は中止していますが、トランポリン競技の普及活動を取り組みたいと考えています。お呼びいただければ日本全国飛んでいきますので、気軽に連絡をください。

-競技成績が上がることで使命感は強くなりましたか?世界一の選手が普及活動をすることで、影響が大きくなると思います。

そこまで意識したことないが、そうかもしれないですね。

男子は高校生の西岡隆成選手が活躍していますが、その下の世代の競技者が少ないと感じています。

そういった意味では、世界一を獲得してからトランポリン競技の認知を広げることへの焦りを感じているかもしれません。

人生の中で大切なことは「出会い」

-最後に、デュアルキャリア(スポーツと仕事の両立)を実践している田崎さんへお聞きしたい質問があります。競技引退後の人生を考えた時に、今から取り組んでおくべきことはありますでしょうか?

いろんな人と逢うことがとても大切だと思っています。人脈作りですね。例えば、トランポリン競技の世界だけで生きていくのであれば、限られた人しか出会えませんし、情報も獲得できないと思います。

僕の場合、スポンサー獲得ができたきっかけは人のつながりでした。いろんな人と繋がることで、人脈、考え、視野などたくさんのことが広がると思います。

僕はスポーツが盛んで、アスリートのトップが多く在籍する日本体育大学に進学しましたが、クラスのメンバーしか交流してこなかったことをとても後悔しています。

年齢や競技、経験は関係ありません。誰にでもできることです。

人のつながりはお金に変えられない価値があります。

ぜひ、多くの人との出会い、時間を共有してください。


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