GUEST

加藤 祐司(かとう ゆうじ)

全国私立大学就職指導研究会 副会長

札幌学院大学キャリア支援課 課長

スーツを着た男性

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全国私立大学就職指導研究会とは

全国243の私立大学で就職指導に携わる会員が、職業指導上必要な諸問題についての研究、協議および情報交換を行うとともに会員相互の連携を深め、学生の適性および能力に適合した就職を促進することを目的としている。


目次

・キャリア支援課の必要性を考えたこの一年

・これからのキャリア教育について

・一歩踏み出す勇気を


キャリア支援課の必要性を考えたこの一年

-加藤さんよろしくお願いいたします。大学生のキャリア支援に関わり始めたのはいつからでしょうか?

2012年から札幌学院大学のキャリア支援課で勤務しております。

入職当初は教務課(授業や単位など、主に勉学についてのサポート)に8年ほど勤務し、2000年7月に縁あって就職課(現キャリア支援課)へ異動しました。その後8年ほど学生の進路指導など経験した後に、4年間入試関係の仕事を担当しました。そして、2012年にキャリア支援課へ戻り現在に至ります。

-現在、様々な大学で体育会学生向けの就職指導が増えていると感じていますがいかがでしょうか?

そうですね。以前は体育会学生の就職指導も一般学生と同じ扱いをしていました。

ただ、現在の学生は以前と比べると職業観が変わってきましたし、学生一人ひとりに向き合うサポートが必要だという考えが広がる中で、体育会学生の良さを引き出すことが重要だと感じました。

私自身も野球部に所属していたので、体育会学生の思考や特性を理解していると思いますし、彼らのポテンシャルを引き出してあげたいと考えていました。

-新型コロナウイルスにより大学閉鎖など影響があったと思います。

そうですね。コロナ禍になったこの一年で感じたことは、「大学で就職指導・支援の意義や必要性を改めて考えることができた」ということです。

現在、大学は閉鎖をしているため遠隔による講義を行っていますが、キャリア支援も同様にWebを主体とした指導を行っていることから、従来のface to faceによる信頼関係の構築が難しくなっていると感じています。

就職活動を続けている学生には、希望する業種や職種に応じて求人情報を提供していますが、学生へ送った求人情報をどのくらい見ているのか把握できませんし、「就職情報サイトに掲載されている求人情報との違いは?」と感じている学生もいるかもしれません。

また、学生の傾向として答えを欲しがる方が増えたという印象があります。「キャリア支援課は私に何をしてくれるの?」という考えを持つ方や「何か良い求人はありますか?」と尋ねてくる学生もいます。

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こういった学生とコミュニケーションを取るなかで、今求められるのは就職のテクニックではなく、「なぜ働くのか」「自分のより良い人生を送る為に何が必要なのか」という根本的なことを考えさせることが必要と感じました。

言うまでもありませんが、キャリア支援は、学生の考えを紐解き考えさせることが重要になっていると改めて感じましたね。

これからのキャリア教育について

-学生の職業観が変わってきたとありましたが、これからのキャリアについてどのように考えていくべきだと思いますか?

スポーツ選手を例にすると、欧米のスポーツ選手はアスリートでありながら弁護士資格を持つ方もいらっしゃいますよね。彼らは将来を描く一つの手段としてスポーツに取り組むことを小さい頃から学んでいます。

日本の場合は逆で、スポーツに取り組む年数が増すごとにキャリアに関しての視野が狭くなっていると感じています。

これらの状況を改善し、世界に打ち勝つ人財を育てるためにはグローバル化に対応する事が重要で、幼少期から視野を広く持つようなキャリア教育が今後必要になると個人的に思っています。

今年度、センター入試に変わる大学共通テストが実施されました。今後、これらグローバル化や日々進歩するテクノロジーへの対応に向けて、思考力や判断力、表現力が益々求められます。すでに、幼児教育でも遊びを通じて自分たちで考えさせる教育を取り入れているようです。

今後は、中学や高校でもPBL形式(自ら問題を発見し解決する能力を養うことを目的とした教育法)を取り入れた実践的な教育が展開されていくと思います。

-幼少期からキャリア教育を行っていく必要があるということですね。

我々も1.2年生からのキャリア教育を実践しています。

昨年、低学年を対象に地元企業の協力を得て、その企業が抱える課題や今後の商品開発について、学生同士がグループで話し合い、ロジカルな見解をもとに社長の前で発表を行いました。

こういった取り組みを授業の中にプログラム化することで、各産業が抱える社会問題の解決に向けて考えさせる取り組みを実体験してもらい、キャリアへの考えを変えて貰いたいですね。

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日本は人口減少が進み、都心に働き手が流れています。コロナの影響で少しずつ変化が表れました。実家に帰って授業を受ける学生や地元企業に就職をする学生も増えています。幅広いキャリアの考えを持つことで、地方創生にも繋がると思います。

一歩踏み出す勇気を

-最後に、学生へのメッセージをいただければと思います。

コロナの影響で大学閉鎖や人と会う機会が少ない状況だと思いますが、周りを見渡せば大学の先生や私たちのような学生支援に携わるスタッフなど活用できる資源があると思います。

ぜひ、近くにいる大人を上手く使って、たくさんの情報やチャンスを仕入れて欲しいです。ルールはありません。失敗をしたくないと思いますが、学生だから許されることだってたくさんあります。

もっと「上手に活用してやろう」と思ってください。学生の皆さんに対して、「支援したい」「何か力になれば」と強く思う大学職員はたくさんいますから。

先日、私達の大学でも就職活動に向けた面接練習を企業の協力のもと行ったのですが、学生にアナウンスした際に「私はまだ何も就職に関して準備をしていないのですが大丈夫でしょうか」と問い合わせがありました。

全く問題ありません。練習をして失敗して成長することが大切なんです。スポーツも同じですよね。

そして、私がその学生に伝えたことは「アナウンスに対して自ら手を上げてトレーニングをしようとする姿勢に、企業は高評価を与えると思う」と伝えました。失敗を恐れずにチャレンジする姿勢が企業の心に響くと思います。

社会に出たらチャレンジの連続です。失敗を恐れずちょっとした勇気を持って一歩踏み出してください。


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