GUEST

山田 幸久(やまだ ゆきひさ)

ボディボード選手。プロ選手として国内ツアー通算8度のチャンピオンを獲得。オーストラリアの大会で優勝した経験もある。ボードの上に片膝を付いた姿勢で波に乗るドロップニー(DK)スタイル。

※ボディボードとは

一般的なサーフィンより小型のボードに、腹ばいになって波乗りするマリンスポーツ。ボードの上に立たないのが特徴で、波に運ばれているようなイメージで自然を体感できるのが醍醐味。

砂浜でサーフボードを持っている男性

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経歴

2005年 日本プロボディボードツアーグランドチャンピオン獲得

2007年 オーストラリアプロツアー第4戦で優勝

2008〜2010年 3年連続日本プロボディボードツアーグランドチャンピオン獲得

2013〜2015年 3年連続日本プロボディボードツアーグランドチャンピオン獲得

2019年 日本プロボディボードツアーグランドチャンピオン獲得


目次

・海に憑りつかれた男

・意識、知識の低さは事故を招く

・100年後の未来のために


海に憑りつかれた男

-現在、山田さんはデュアルキャリア(競技と仕事を両立)として活動しているとお聞きしました。

そうですね。仕事は自動車の部品メーカーに勤めています。兄の影響で高校1年生からボディボードを始めましたが、ボディボードの活動だけで生活できる環境になく、基本的に仕事との両立が必要になります。なので、平日は仕事をして土日に海へ行っています。

仕事と競技を両立することでうまくモチベーションが保てていると思います。僕、波だけ乗っていると飽きてしまうんですよね(笑)仕事をすることでまた波に乗りたくなるんです。

-この冬の時期でも練習はされているのでしょうか?

もちろん、練習はしていますよ。冬季、海に入るのは土日だけですね。自宅は静岡県榛原郡吉田町という所で海からも近く、すぐに海に行ける環境です。

-当たり前だと思いますが、冬の海は寒いですよね・・・

そうなんです。でも、波を見てしまうと寒さも吹っ飛んで海に入りたくなってしまうんですよね(笑)

冬季は風の影響で波が立つくらい穏やかで夏の海とは違う表情が見えるんです。夏の方が波の高さがあります。ただ、冬の時期も海に入らないと感覚が鈍るので夏になった時に競技に影響してしまうんです。冬は練習の為に海へ入るというよりも、感覚を保つために海に入っています。

波に乗るサーファー

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-山田さんはいつも海のことを考えているのですね。

いつも海の状況が気になります。「今日はどんな波なのか」といつも想像していますから。海に入らない土日の時も天気予報を見て「いい波が来そうだな」と思ってしまいます。とにかく海に入りたくなってしまうんですよね(笑)

意識、知識の低さは事故を招く

-ちなみに私は海が怖くて入れません・・・

僕も海に対する恐怖はあります。でも、入りたくなるんです。海が持つ不思議な感覚に憑りつかれたのだと思います。

-夏になると水難事故のニュースを耳にしますが、どのようなことで事故に繋がるのでしょうか?

事故が起きる大きな要因は『意識、知識の低さ』です。

台風や風の強い悪天候は波が高いのでその日を狙っているサーファーが多いと思います。ただ、高波に乗れるサーファーは熟練の方しか乗れませんし、悪天候の場合、熟練のサーファーは危険だと考えて無理しません。海や自分のコンディションを理解しているからできる判断です。逆に言えば、事故を起こす人は海について理解が浅く、自分のレベルを理解していない人です。

安全にマリンスポーツを楽しむためには海を知ることが大切です。地元のサーフショップに行き情報を聞くのが一番良い方法だと思います。周辺の海のことを熟知していますし地形やルールなどネットでは手に入らない情報も知ることができます。

海を知り、ルールを守ることで事故を防ぎ楽しくスポーツを取り組むことが出来ます。

-安全に楽しむためには十分な情報を得て取り組むことが大切ですね。ボディボードはサーフィンよりも手軽にできるとお聞きしました。

すごく簡単なスポーツなので初心者でも30分あれば一人で波に乗れると思います。サーフィンの場合、ボードに立ち上がるまで時間がかかり、波に乗るまででも1年ほど掛かるとお聞きします。

また、ボディボードは軽くて安全なのでボードとぶつかっても安全ですし、サーフボードと比べ持ち運びも簡単です。ボディボードはオススメです!皆さんにも波の乗った感覚を味わっていただきたいです。

100年後の未来のために

-8度の日本チャンピオン、オーストラリアでの優勝など輝かしい成績を収めている山田さんですが、今の目標を教えてください。

目標はワールドチャンピオンになること。そして、ボディボードを盛り上げたいと考えています。

ボディボードはマイナースポーツなので多くの方に知っていただく必要があります。今の僕の役割は競技者として多くの実践を残すことだと考えています。

ぜひ、多くの方へボディボードを経験していただきたいですね。安全ですし、楽しめるポイントがたくさんあります。ボディボードの魅力を僕の活動を通じて発信していきたいですね。

-ボディボードの魅力はどういったところでしょうか?

ボディボードの魅力は波に乗る感覚です。波に乗った感覚が忘れられないんです。いつ何時でも「また波に乗りたい」という気持ちになります。楽しいですし、気持ちがいい。ストレスの発散になりますね。

今、ボディボード界の課題として「若者離れ」があります。僕より年下の選手が少なくなっています。認知度・人気が低いせいか、ボディボードへの憧れが無いんです。

波に乗るサーファー

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それこそ、ボディボードだけで生活できる環境が日本では整っていないという理由は大きいと思います。マリンスポーツとして確立され、しっかりと生計を立てられる環境作りこそ、僕がボディボードを続ける目的です。

100年後に僕がいなくても僕の考えや魂が伝わり、ボディボードが人気のスポーツとして注目されていたらいいなと思っています。

-ボディボードをメジャースポーツへと地位を確立するために活動を続けていると仰っておりました。山田さんが想うスポーツの価値とは何でしょうか?

競技を続けることで、こういったインタビューや講演の機会などいただいています。こういった活動が出来ているのはスポーツを続けてきたからだと思いますし、スポーツの力が生んだ繋がりだと思います。

波に乗るサーファー

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僕はボディボードが大好きで競技を続けています。楽しさを追い求め続けた結果、日本チャンピオンなどの成績を獲得する事が出来ました。

本気になって取り組むことが大切なことですし、何よりも楽しむことです。楽しみたいからトレーニングを頑張る。仕事も頑張る。色々なことが繋がって楽しめると思います。

楽しむことで自分を成長させてくれるものがある。それこそが僕の考えるスポーツの価値ですね。


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