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上田真穂(うえだまほ)

歯ブラシを持っている子供

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【写真:ご本人提供】

【経歴】品川区立城南小学校→小野学園女子中学高等学校→日本体育大学→日本体育大学大学院

エアロビック選手。日本代表。昨年の「スズキジャパンカップ2020第37回全日本総合エアロビック選手権大会」では、女子シングル部門・トリオ部門・グループ部門で優勝し、見事三冠を達成! 品川区エアロビック連盟アンバサダーを務める。

※エアロビック競技とは?  

日本エアロビック連盟HP: https://www.aerobic.or.jp/about/aerobic/

※トップ画像もご本人提供となります。


目次

・大輪の花を咲かせた、エアロビックへの愛

・エアロビックの次代を切り開く

・一歩踏み出す勇気


大輪の花を咲かせた、エアロビックへの愛

-エアロビック競技を始めた経緯を教えてください。

母がエアロビック競技の全日本チャンピオンで指導者として活動しています。その影響で自然とエアロビックを始めました。

中学1年まで母から指導を受けていましたが、女同士そして親子という関係の中、反抗期を迎え指導を素直に聞けなくなった自分がいました。このままだと自分がダメになると思い、日本で一番強いクラブで挑戦したいと考え、茅ヶ崎にある『アステム湘南ビグラス』というチームに移りました。当時は品川から茅ヶ崎まで毎日2時間を掛けて通っていました。

現在もそこで活動しています。

-高校、大学と節目を迎え、スポーツを辞める子が多くいると思いますが、その中でも競技を続けている理由は何でしょうか?

私、エアロビックが大好きなんです。

人の演技を見るのが好き。エアロビックをやっている人が好き。一緒に練習する仲間が好き。とにかく大好きだから競技を長く続けられています(笑)

私の場合、2020年の全日本選手権で初めて優勝したのですが、他の選手に比べると遅咲きなんですよ。なかなか結果が出ない時期がありましたが、思い返せば結果だけにフォーカスしていて、本当の意味での競技をやっていなかったと思います。

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【写真提供:日本エアロビック連盟】

昨年はコロナウイルスの影響で無観客での大会でした。正直なところ、まだ実感は薄いですが「絶対にチャンピオンになる」と決めて臨んでいたので、「やっと自分の順番が来た」という感覚です。

-多くのスポーツがコロナウイルスの影響で、試合中止や無観客試合になりました。こういった不測の事態でも勝てる選手にはどんな特長があると思いますか?

モチベーション維持は大切だと思いますし、実際に周りのアスリートとお話しする時もその話題が多いです。でも、私は人それぞれタイプがあると思うので、勝てる/勝てないが一概にモチベーションの問題だけではないと思っています。

もっと大切なことは『人間味のある行動』だと思っています。

「自分が何をしたいのか」、「自分はこういう人間なんだ」など、自分にフォーカスしたことを一歩踏み出して伝えることが、競技を長く続けるモチベーションに繋がりますし、プラスに働くことが多いと感じています。

例えば、メディアに出演し、自分の経験や活躍を伝えることで、人に元気や勇気を与えることができますし、自分自身も勇気を貰えることがあります。

エアロビックがメジャースポーツへと近づくために、多くの方に知ってもらうために色々と考えて行動してきました。

そのエアロビックのための行動が巡り巡って、日本選手権優勝という形で自分に返ってきたと思います。

エアロビックの次代を切り開く

-「競技の発展の為に頑張りたい」と考えたのはいつからでしょうか?

小学生の時から漠然と考えていましたが、大学でユニバーシアードへ出場したことで明確になりました。

実は小学生の時に、エアロビックを馬鹿にされたことがありました。

レオタードを着て踊ることや、オリンピック種目ではないことを言われたんです。ものすごく悔しかったですし、嫌な気持ちになりました。

ただ、中学高校では、エアロビックでの活動が評価され、全校生徒の前で表彰されるなど、「自分がやっていることが、認められた」と感じました。嬉しかったですね。

その後、トップアスリートを目指し日体大へ入学しましたが、日体大にはエアロビックの部活動はなく、オリンピックに出場している人から一線引かれた目で見られた気がしていました。

ただ、ユニバーシアードでエアロビックがオプション競技として選ばれたんです。オリンピックを目指す人たちがいる中で、選手として一緒に行動を共にしたことで「ちょっと同じ土俵に立てた」と思ったのと同時に、オリンピック競技とそれ以外の競技の差を改めて感じました。

だからこそ、今後活躍するエアロビック選手が同じ道を歩まないように私が行動しようと思いました。また、今はこの想いに加えて、私のように競技を続けていれば遅咲きでも活躍できることを伝えていきたいと思っています。

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【写真提供:日本エアロビック連盟】

-上田さんはご自身でも『遅咲き』と仰っておりますが、引退する選手がいる中、競技を続けているからこそ花を咲かせることができたと思います。年齢を重ねることで、競技への考えは変わりましたか?

年齢を重ねるにつれて『体の衰え』よりも、『心の衰え』の方が怖いと感じています。

もちろん、年齢を重ねれば体の動き方が変わりますし、怪我のリスクも増えます。でも、それ以上にメンタルがしっかりしていれば、心で体の動きや不調もカバーできると思っています。

あとは、競技への情熱が高まりました。この情熱も競技の結果に繋がっていると思います。

-エアロビックの今後についてどのように考えていますか?

エアロビックをもっとメジャーなスポーツにしたいです。今は、まだマイナースポーツですが、マイナーだからこそ様々なフィールドでチャレンジができると思っています。

エアロビックは音楽があればいつでも、どこでもできるスポーツです。他の競技のウォーミングアップでも出来ますし、オンラインでもトレーニングできます。出来ることがたくさんあります。選手、指導者が協力し合い、認知拡大に向けて取り組んでほしいと思います。

あと、音楽に合わせて踊るってとても楽しいんですよ!上手い、下手は関係なく、楽しければOKなんです。自然とリズム感も身に付けることができます。

-楽しくリズム感を養えるのはエアロビックならではですね。

今は体育の授業でダンスが必修になっていますが、エアロビックを取り入れている学校もあるとお聞きしています。リズム感を養えますし、表現力も豊かにできます。

エアロビックは元々フィットネスが発展したスポーツですが、昔とルールが変わり、踊る中でも技を披露します。今では国際体操連盟に加盟し、体操種目の一つとして国際大会が行われています。

エアロビックの特徴は1分20秒の時間を独り占めできるんです。審判も正面から選手を審査します。『私の時間』を魅せるスポーツだからこそ、表現力が養われるんです。表現力が豊かになれば、言葉の表現力も高まりますし、伝え方に幅が出てくると思います。社会に出て活きる力になると思いますね。

白いシャツを着ている男性

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【写真:ご本人提供】

一歩踏み出す勇気

-最後に、進路やスポーツを続けることに悩んでいる方々へメッセージをお願いいたします。

私自身、大学卒業後の進路に悩みました。就職活動も行いました。結局は大学院へ進学しましたが、大学院卒業後は競技を続けることを決断しました。今はエアロビックの普及活動や教育現場に携わりながら、選手として活動をしています。

エアロビックにはプロがありません。だからこそ、私は自分で道を切り開きたいと思っています。

ラケットを振っている女性

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【写真提供:日本エアロビック連盟】

その中で大切にしていることは、「色々な人に意見を聞くこと」です。

今、私は10歳年下の選手と同じチームで活動してます。当初は、「先輩だから出来ていなかったら恥ずかしい」とか「かっこ悪いことはできない」と変なプライドが邪魔をしてコミュニケーションを図る事が出来ませんでした。

でも、一歩踏み出して質問をすると、その子たちも一生懸命考えて意見をぶつけてくれることに気付きました。

お互いが考えることで、理解を深めますし、モチベーションアップに繋がっていると思っています。

恐れずに一歩踏み出して、自分の考えを積極的に伝えて欲しいです。

怖がらず、恥ずかしがらず、様々な意見を聞くことが社会で活躍する為に必要なことだと思いますし、多くの意見の中から自分に合うものを選んで欲しいと思います。


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