インタビュイー:山下健太郎

横浜スポーツ&カルチャークラブ(通称:Y.S.C.C.)の営業企画担当。

また、広報活動などにおいても幅広く活動し、現在サッカーJ3に所属するチームを支える。「スポーツを町に文化として根付かせ、子どもたちにスポーツの未来を」という想いを持つ。サッカーとフットサルが好き。

※Y.S.C.C.のサイトはこちら:https://yscc1986.net/


目次

■38歳にして、未知の世界(スポーツ業界)へ飛び込む

■スポーツチームを支える人たちの素顔

■スポーツチームを支える人たちが抱える想い


■38歳にして、未知の世界(スポーツ業界)へ飛び込む

―横浜スポーツ&カルチャークラブ(以下:Y.S.C.C.)の活動を教えて下さい。

クラブは1986年に『横浜スポーツクラブ』として創設されました。総合型スポーツクラブとして、サッカー、フットサル、バドミントン、バスケ、テニスと色んなスポーツを皆さんに提供しています。幼児から高齢者に向けた体操教室を開くなど、多世代と多種目のスポーツを運営していることが特徴です。

 

サッカー部門はJリーグのJ3に所属するクラブで、2014年にJリーグへ参入しました。フットサルチームはFリーグに所属し、昨年昇格して戦いの場をF1というトップカテゴリーに移しました。

 

※おしゃれな事務所にお邪魔しました。選手たちもここで食事をすることも!

 

―山下さんはどのようなお仕事をされているんですか?

 

私は営業部として、スポンサー様の獲得が主な仕事です。

ただ、クラブの規模がまだ小さいので基本的には何でもやってます(笑)

 

ホームページ対応やSNS発信などの広報関係の仕事や、ホームタウン活動として色んな地域のイベントに出たり、前職でIT業界に勤めていたこともあり、社内のデジタル関係の施策を行っています。

 

また試合当日は運営スタッフとしても、試合会場にいます。

 

―幅広い領域のお仕事をされていますね。なぜ、Y.S.C.C.で働こうと思ったんですか?

 

スポーツを‟やる側”ではなくて、今度は‟支える”側になるのもいいかなと思ったことがきっかけです。

 

私もスポーツを通じて育ってきたので、スポーツへの恩返しができないかと昔から考えていました。そういうことができるタイミングとしては40歳前後が最後のチャンスかなと思い、38歳にしてスポーツ業界に飛び込もうと判断しました。そして、スポーツクラブのインターンや座学を学べるスポーツ講座などに通い経験値を積み始めました。

 

現場では、観客の子どもたちの声援を聞いているとすごく嬉しくなって、実際にスポーツの仕事がしたい、子どもたちにもっと夢や元気を与えられるような立ち位置でスポーツに関わりたいと決心しました。そして、ご縁があって転職活動を始めた2年後の40歳でY.S.C.C.に入社しました。

 

―スポーツはずっとサッカーをプレーされていたんですか?

 

実は・・・元々バスケ部出身なんです。高校でバスケを始めた理由はスラムダンクです。世代的にめちゃめちゃ流行った時でした。その時はバスケしかないという思いで始めました。

 

サッカーは大学から始めたんです。だから、経歴は全然サッカーではないんですよ。社内で「この大学がすごい」とか「この高校が強い」など、サッカー通なら常識ともいえる情報が種々飛び交うんですけど、私にはあんまりサッカー情報が通じてないんですよね(笑)

 

―高校がバスケ部で、大学で新たにサッカーを始めようと思ったのはなぜですか?高校でやっていたスポーツを大学でも続ける人が多いかと思いますが。

 

大学でサッカーを始めたのは、当時の練習環境が影響しています。

 

バスケはゴールがないと大した練習ができないんですよ。当時はゴールを設置している場所が少なく、一人でドリブルしても面白くないじゃないですか。

 

サッカーゴールはバスケゴールに比べると比較的たくさんありましたし、ちょうど、Jリーグも開幕し注目が集まりそうだったので始めました。

 

―そんな中で、Y.S.C.C.とのご縁というのは具体的にどういったご縁だったんですか?

 

フットサルでのクラブ運営担当をボランティアとして活動させてもらったことがきっかけです。2年前にY.S.C.C.がFリーグに加盟するにあたり、SNSでチームの運営を募集していたんです。別のチームで運営のサポート経験もあったので、私の居住地でもある横浜のクラブの力になれたらいいなと思って活動を始めました。

 

ボランティアを始めてちょうど1年くらいたった時に、フットサル部門のGMが「スポーツ業界で働きたい」と私の想いをクラブの理事長に話をしてくださり、サッカー部門で人手が必要なタイミングだったので、2019年2月にY.S.C.C.に入社しました。

 

―山下さんの想いとタイミングが合ったんですね!スポーツ業界に転職されて良かったと印象に残ることはありますか?

 

やはり、試合運営の時に会場から聞こえる子どもたちの声援は嬉しいですね。

あと、営業の際は、素直に新規にスポンサー様になってくれた時は嬉しいです。スポンサー様になっていただく理由は様々なんですが、応援してくれている気持ちをいただくので、しっかり恩返ししなくちゃと、日々精一杯頑張らないと、と思っています。

 

■スポーツチームを支える人たちの素顔

―営業のお仕事について、具体的に教えて下さい。

 

今は、上司と私の2名がメインで営業活動を行っています。新規スポンサー様の獲得と既存スポンサー様に対して価値を届けるにはどうしたらいいか、考えながら活動を行っています。

 

―横浜にはいくつものスポーツチームがあると思います。スポンサー獲得の際に伝えているY.S.C.C.の特長はどういったことを伝えておりますか?

 

鋭い質問ですね(笑)

 

横浜にはJリーグチームだけでも3チームあります。横浜F・マリノスさんや横浜FCさんに数字で比べられると勝てる要素がないので、我々は、クラブのポリシーや理念について強く訴えています。

 

地域密着、地域活性化、社会貢献は非常に大切にしていることで、この想いに共感してくれる方へご支援のお願いへ行きます。

 

あとは、育成にも力を入れていて、子ども達を小さい時から大人になるまで預けていただけるようなクラブだと伝えています。

 

とはいえ、感情論だけで、ご支援してくれるわけではないので、スポンサー様同士のマッチングイベントのような新しいビジネス創出に向けた機会を提供していますし、Jリーグのチームとして少なからず発信力はあると思っていますので、スポンサー様たちが価値として感じてくれることを試行錯誤しながら行っています。

 

※グランドでの一枚

 

―働きながら、サッカー選手として活動している「デュアルキャリア」プレーヤーもいらっしゃるとおっしゃいましたが、他のチームと比べて、Y.S.C.C.の選手のストロングポイントを教えてください。

 

ハングリーな選手が多いと思います。午前中に練習して、午後は仕事に行ってますからね。仕事とスポーツを上手く両立していて、すごいと思いますよ!

 

地域活動に参加する意識の強さも他チームの選手より強いと思いますね。いろんな活動に積極的に参加してくれています。ありがたいです。

 

―運営側と選手との交流はあるんですか?

 

あります。選手たちも自分のクラブを盛り上げたいっていう思いもあるので「こういうの、やってみたらどうですか?」とか「自分たちもこういうことをやらせてください」とかいろいろ情報交換しています。

 

―コロナの影響により、ファンの方と接する機会が少なかったと思います。ファンが離れてしまう不安などありますか?

 

「無い」とは言い切れませんが、離れていかないように、SNSやオンラインでコンテンツを配信して頑張りました。その際には、選手たちも自発的に活動してくれてとても助かりました。ちなみに、当クラブは、昔からY.S.C.C.を応援してくれる方が多くて、根っからのY.S.C.C.ファンが多いんです。

 

 

―ファンの方との信頼関係が築けているんですね。選手たちもコロナがきっかけで自発的に動けるなんて、素晴らしいです。

 

個人的には、スポンサー様の方が心配です。コロナ禍により契約条件が履行できない中で、今の状況を受けて止めてくれるかどうかはスポンサー様次第なんですけど、来年以降の契約がどう響いてくるかが不安です。新規の活動もできないので。

 

極力リモートで連絡は行っていますが、対面で話せないので、お客様の表情が見えないですし、今後もどうなるか不透明なことが多いので、どう思われているか心配です。

 

ただ、幸いにも、スポンサー様から「スポンサードを辞めます」という連絡はなく、「頑張ってね」と温かい声をいただきます。我々は決して数は多くないですが、こういったスポンサー様との強い絆で結ばれていると思います。

 

これに甘んじず、新しい土台を積み上げてもっとチームを成長していかないといけないですし、チームを大きくすることが営業の課題かもしれませんね。

 

今回、コロナの影響を一番受けたのは選手だと私は思います。自発的に動くようになったことは良いと思いますが、その反面、通常なら開幕に向けてキャンプなど重ねながらコンディションを整えますが、度重なるスケジュール変更でストレスを抱えていると思います。

 

試合で大暴れしてほしいですね!

 

―運営についてですが、J3の試合当日はどのくらいの方が一つの試合を支えているんですか?

 

チームの運営スタッフとしては20人くらいです。加えて、警備会社や選手を支えるテクニカルスタッフ、募集で集まっていただけるボランティアさんを含めると50人。看板設営やバナー設置、イスを拭くなどの育成カテゴリーの選手も入れると、1試合を100人以上で支えています。

 

私は試合中になると、関係者受付にてスポンサー様対応などを行っています。

 

チームを支える想い

―今後の目標や夢・展望はありますか?

 

うちのクラブはまだまだ発展途上なので、もっと成長していかないといけない。まずはJ2を目指し、そしてJ1のステージへ行くことがクラブの目標であり、私の目標です。ファンと一緒に成長して、J1までの過程を一緒に楽しみたいですね。

 

個人的な夢としてはチェアマンのお仕事などは面白そうだなと思いますね。今は、一つのクラブしか見ていないので、色んなクラブを俯瞰して見えるような立ち位置に立ってみたいなと思います。

 

―他のスポーツへの興味はいかがでしょう。

 

ありますよ!Bリーグ、Tリーグ、プロ野球・・・スポーツにこだわらず、どんなクラブ運営をしているのか興味あります。

 

色んなスポーツクラブの運営を経験してみたいと思います。IT業界からスポーツ業界に来て、物凄いギャップがありましたし、一般企業で常識だったことが常識じゃないこともありました。今が常識とは思わず、他のクラブはスポンサー様営業とかどうやっているのかは興味が湧きますよね。

 

―もし、高校時代にBリーグの話があったら?

 

当時、Bリーグの話が出ていたら、人生が変わってるかもしれないですね。

当時は実業団しかなかった時代でプロ化の話などありませんでした。Bリーグがもっと早くできていたら、バスケを続けていたかもしれないです。スポーツのプロ化は子ども達や学生の夢や目標になるもので、とても大事かもしれないですね。

 

―仰る通りですね。華やかな舞台があれば憧れますし、そこのステージでチャレンジしてみたいと思います。最後に山下さんが考えるスポーツの価値について教えてください。

 

私が考えるスポーツは、先ほどのプロ化の話じゃないですが、スポーツを見てくれる人に対して、夢や元気・勇気などを与えられる唯一のものだと思いますし、スポーツを通じてそれを相手に伝えなければいけないと思うんです。

 

勉強も重要だと思います。でも、スポーツから得られることを未来ある子どもたちはもっと学んでほしいと思います。友人だって増えるだろうし、精神力だって鍛えることができる。

※当社スタッフ岸との写真

 

私たちが未来の子ども達に夢や希望など、スポーツで得られる価値を提供してあげられることができると思っています。プレーヤーや我々のような運営スタッフの頑張りが、子どもたちの為になればいいなと思いますね。

 

―山下さん、本日はありがとうございました!

 


Popular Articles

人気の記事

スポーツフィールドは、
アスリートの皆さんの
就職・転職を
応援しています