インタビュイー:本庄遥(ほんじょう はるか)
ソフトボール選手。インターハイ優勝、日本代表など経験。オーストラリア留学の後、フリースタイルアスリートとして世界各国を巡りソフトボールをプレー。ソフトボールの発展を目指し活動をしている。


目次
・ フリーアスリートの活動とは?
・ソフトボールに対する考え
・スポーツの価値を伝えていくために。


フリーアスリートの活動とは?

―本庄さんはいろいろな活動をされていると思います。本庄さんの夢を教えてください。

 

私の夢を自分自身、ソフトボール界、スポーツ界の3つに分けてお答えさせていただきます。

 

1つ目は、大好きなソフトボールをレベル問わず一生現役でやり続けていきたいなと思っています。

2つ目は、ソフトボール選手が自分の好きなレベル・場所で、好きなだけソフトボールができるような環境づくりをしていきたいと思っています。

そして3つ目ですが、私のような自分のやりたいことに合わせてアスリートとして活動する「フリーアスリート」を増やしていきたいと思っています。

 

―フリーアスリートとはどういったものでしょうか?

 

イメージしやすいのが「フリーランスのアスリート」です。企業やチームに所属せず、自分のタイミングで国内外いろんな場所で色んなチームで自分の好きな競技を続けられる選手のことを「フリーアスリート」と定義しています。

 

例えば、半年間はソフトボールをやって、残りの半年は仕事に専念する。他の趣味も取り組んでいけるような、自分がやりたい時にスポーツが続けられる環境づくりをしたいと思っています。

 

―なるほど。当社でも掲げている「デュアルキャリアアスリート」の概念にも似ていますね。フリーアスリートになろうと考えたきっかけを教えてください。

 

オーストラリアへ2017年11月から1年6か月間留学していて、3シーズンをプレーしました。オーストラリアはレベル別に分けられているので、自分に見合った競技レベルでプレーすることができます。

私の所属チームにはオーストラリア代表のエースがいたので、私は自動的にA2リーグというカテゴリーのエースとして活動しました。

 

3シーズン過ごす中で、シーズンごとに参加する人や顔ぶれが違っていて、去年までいたチームメイトが去っていたり、ダンス優先の選手はソフトボールの試合は来れるときだけ来る選手もいたり、冬場はサッカーをすると言って冬のリーグには参加しないチームメイトもいました。

 

練習も基本月曜日に行っていましたが、土日の大会がハードなときは、「疲れたから明日は休みにしよう!」と、急に練習がなくなることもありました。

 

最初はチームスポーツなのにありえない!と思っていましたが、よく考えてみると自分のやりたいことをやっているだけで、みんな自分の人生を楽しんでいたんです。

実際、プレーするときはみんな熱量が高くて、大会直前はお互いに激を飛ばしたり、泣いたりとチームとして一体化していて衝撃を受けたことを覚えています。

 

 

ありのままの感情で生きてる姿を見て、「ソフトボールが好き、楽しむためにやる」という「to-win」ではなくて「for-fun」のためにやっていたことに初めて気付きました。

 

私は高校の時にインターハイで優勝しましたが、アジア選手権の選考では優勝高校である私のチームからピッチャーが誰も選ばれませんでした。ソフトボールは7,8割ピッチャーの力で勝敗が決まると言われているのに、優勝チームから誰も選出されないことが残念でした。そして、優勝の価値って何だろうとすごく思いました。もちろんスキルが高い選手が選ばれましたが、皆、高身長スピードピッチャー。身長が低いことが原因だったのかもしれないと、非常に悔しかったことを覚えています。

 

しかし、オーストラリアでは身長について一切言われることはなく、「本庄遥」という1人の投手として見てもらえたんです。「遥は本当にすごく良いボールを投げるよね!」とコーチやチームメイトから何度も褒めてもらいました。

人種で差別されることもなく、ひとりの人間として見て貰えたことに感動しましたし、こういう世界があることを日本にも広めていきたいと思うようになりました。

 

―素晴らしい環境でソフトボールに向き合えたんですね。日本の実業団に所属をすれば、生活の安定などメリットもあると思いますが、お声がかかることはなかったのでしょうか?

 

オーストラリアから帰国する前に、とある実業団から「うちのセレクション受けに来ないか?」とご連絡を頂いておりました。ただ、その時に自分の価値について考えました。私が企業に入ってソフトボールと全く関係のない仕事をするよりも、得意なピッチングを教えたり、オーストラリアのような環境があることを知ってもらうために情報発信したいと思ったんです。

 

実業団では生活は安定すると思いますが、仕事とスポーツを両立しなければいけません。そこが少し窮屈に感じてしまったんです。私がフリーで活動することで、ソフトボールを始め、自分のやりたいことに対して100%時間が使えます。スポーツ界、ソフトボール界を良くしていく為には私自身の自由度を高くすることが最善だと思いました。

 

 

ソフトボールに対する考えについて

―今は男子チームで活動をされていらっしゃいますが、具体的にどういった活動でしょうか?

 

本来は女子チームに入る予定でしたが、オーストラリアから帰国する前から意識していたアメリカのトライアウトで結果を残す為に、男子チームを選択しました。海外はパワーヒッターが多いので、男子のレベルで通用すれば、自信を持ってアメリカに渡航ができると考えました。

SNSで男子チームを調べていると、今のチームに繋がり、入部させてもらえました。

 

公式戦に女性は出られないのですが、チーム登録はせず、練習試合で相手チームに事前相談の上、投げさせてもらっていました。チームレベルが高くアメリカ渡航前に最適な環境でソフトボールができました。

 

 

―ソフトボール界はこれから伸びていきそうだと思います。

 

そうですね。ただ、まだまだマイナースポーツだと思います。女子は上野由岐子選手を筆頭にチームがあること自体は知られていると思いますが、男子のソフトボールもあるんです。ソフトボールの情報は知る機会が少ないので、ソフトボールの魅力を伝えきれていないと思っています。

 

原因は企業チームが多く、守られているからかなと個人的には思っています。

個人でメーカーと契約しているプロ選手も何名かいると聞いていますが、基本的には会社員として働きながら実業団の選手として活動しています。SNSの情報発信や、試合前後の自由な時間などもチームでルールがあるみたいで、制限が厳しいみたいです。

 

―厳しい環境なんですね。ただ、競技をやった事がある人は多いと思います。小学生の時はソフトボールチームがたくさんあった記憶があります。

 

そうですね。ソフトボールの人口は多いと思いますが、続けていく環境が少ないと思います。中学生になるとソフトボール部がない学校が多くて、他のスポーツに移る子が多いです。大学になってまたソフトボールやりたいと戻ってくる人がいるみたいですが。

 

あと、中学・高校だと部活動のルールが厳しすぎると思います。髪型はショートカット、携帯電話禁止、眉毛を剃ってはいけない・・・など、今考えると私が高校生の時は監獄かと思うくらい厳しい環境でした(笑)

 

今の日本の環境は、高校、大学からのセレクションで上手くいかなければ、二度と高いレベルでソフトボールが出来ない環境です。一回のチャンスを掴まなければなりません。選択肢が限られているので、年を重ねるごとに人口はどんどん減っていくと思います。

 

あと、ソフトボールは実際にやると面白いんですが、観る魅力が少ないと思っています。野球と比べるとピッチャーとバッターの距離が近いのでボールが飛ばないですし、得点の動きが少なく、ホームラン一つで試合が終わってしまうこともあります。本当は、バックネット裏とかから見ると、インコースからアウトコースまで大きく曲がるような変化や迫力があるんです。

 

選手が増えて、競技を続ける環境が整えば、競技人口も増えていくと思います。手軽にできて、誰でも楽しめるスポーツですから。

 

―現在(コロナウイルスにより、活動自粛中)の活動はいかがですか?

 

今はトレーニングやヨガなどの家でできる範囲で動いていて、それ以外は基本的に仕事か読書をしています。特に、力を入れている活動が英語学習を習慣化する「90 ENGLISH」を運営とコミュニティマネージャーを担当しています。生徒の目標設定だけでなく、所属しているコーチがより良い環境でお仕事をしてもらえるような環境整備にも力を入れています。英語を習慣化する新規事業も担当していて、一緒に英語を頑張るためのサポートをしています。

 

あとは大手企業さんの社内ベンチャーで新しいサービスに向けたマーケティングの責任者をしたり、スポンサー獲得の方法を勉強できるサブスクリプション型のコミュニティを運営したりしています。毎朝ファンクラブへ投稿も忘れていません。

 

空いた時間は本を読んで勉強しています。1か月で平均30冊ぐらい読んでいますね。

 

―活動される中で意識されることはありますか?

「あえて暇をつくる」「時間を有効活用する」ことは意識しています。自分の時間を有効にするためにです。私自身、実は低血圧で身体的に朝起きることが普通の人よりもストレスがかかるんです。フリーになってからは、自分の体調を考えたり、人に迷惑をかけない為にも、午前中にはできるだけ予定を入れないようにしました。

 

「ミッション」と「ブランド」という本の著者である元スターバックスCEOの岩田さんと食事をする機会があったんですが、岩田さん自身も午前中に予定入れないようにしているとか、自分のフリータイムを設定されていることをお聞きしました。

 

今でこそ、自身の時間をうまく有効活用できるようになりましたが、以前は全日程に予定が入れることが大好きでした。スケジュール帳を見て、予定がパンパンになっているのをニヤニヤしながら見るのが日課でしたが、無理に予定を入れることで、考える時間がなくなったり、タスクが溢れかえっていたんです。

 

 

あえて暇を作るようになってからは、自分の時間ができましたし、タスクなど来た瞬間に対応することができるようになりました。

よく、ToDoリストの重要さが書かれた本などもありますが、タスクは基本「来た瞬間返す」が鉄則です。

それを心掛けてからは、一気にストレスも解消され、全てのことがうまく回るようになりました。

 

 

スポーツの価値を伝えていくために。

―ソフトボールという競技は本庄さんの中でどういった影響を与えましたか?

 

ソフトボールはあくまで「本庄遥を表現する1つのツール」です。と言っても、小学校の頃から続けてきたソフトボールに恩返しをしていきたいという気持ちが大きいからこそ、普及活動を行っています。自身がソフトボールを続けることで、誰かに喜んでもらえたり誰かの力になれたりすることは、自分の中で喜びであり、強みになっています。

 

プロダーツプレーヤーの「まよんぬ」さんというインフルエンサーとして活躍する方がいらっしゃいます。

 

当時、私は「私の活動は実業団や本気でソフトボールの練習を取り組む方からすると、中途半端に見えるんじゃないかな」という悩みを持っていました。まよんぬさんへ相談すると「本気で競技のことが好きじゃなかったら、こんなに時間を割いて競技を広めたいとは思わないでしょ」っと言われた時に衝撃を受けました。

 

私たちができることは、ソフトボールの価値を高めれば高めるほど日本代表や実業団の人たちがもっと豊かに生活ができるようになったり、ソフトボールをサポートしてくれる人が増えたりと最終的には全て繋がってくるんです。

 

だからこそ、好きだから続けることを強く自信を持って言えるようになりました。

 

―本庄さんが考える「スポーツの価値」とはどういったものでしょうか?

 

スポーツの価値は「自分が有効活用できるか、できないか」だと思っています。

 

インターハイ優勝経験や、日本一に関わったことがある人はたくさんいらっしゃると思います。しかし、本当に大切なのは結果を出した後。「日本一」「日本代表」「オリンピック選手」など、自分の実績をうまくブランディングできるかだと思うんです。

 

スポーツ選手は「チームのみんなが活躍してくれた」とか「総合力で勝てた」みたいに謙遜することが多いですが、自分も頑張ってきたことですし、自分のブランディングに使わないのはもったいないと思うんです。

 

私自身、高校インターハイ優勝というと何年も前の話だと思いますが、今もこの実績が使えること自体、とても強みだと思うんです。スポーツの価値を高めるのはスポーツの成績を自分で堂々と言えるか言えないかっていうところに掛かってくるんじゃないかなと思います。

 

―スポーツの経験をうまく表現したり言語化することは恥ずかしい事ではなく、胸を張って言うことで、そのスポーツに興味を持つ人が出てきたり、憧れを持つ人が増えればスポーツの価値が上がるかもしれないですね。

 

そうですね。私も更に力をつけていき、自分でスポーツの経験や価値を発信していきます。こうして取材をしてもらえるような環境作りや。自分で本を書くなど知名度を広げることも重要ですよね。

 
 

―今後、特に注力していきたい活動はありますか?

 

最近は特に「コミュニティ」に興味があります。

今、「個人の時代」と言われていますが、アスリートも個人の時代に入ってきていると思うんです。一人ひとりが個人のキャラクターを活かし、スポーツ×〇〇みたいに強みがある人がもっとたくさん出てきたら面白いなと思います。

 

私自身の活動としては、国内外問わず色んなレベルでソフトボールを楽しむことは変わらなくて、色んな動画を撮影したり、ブログを書きながら発信していきたいです。そして、ソフトボールしたいという方をいろんなチームに繋げるハブのようは存在になれればいいなと思っています。

 

あとは、30歳になるまでに「アスリートとビジネスで活躍する人は本庄遥だよね」と言われることは中期的な目標です。競技力が高い女性の方はたくさんいらっしゃいますが、更にビジネススキルを持って活躍している人がもっと世に出てもいいと思っています。活躍する女性アスリートの第一人者として、私が先頭を引っ張って、日本を変えます。

 


本庄遥さんの情報はこちら↓

 

・YouTube登録者数 3970名(https://www.youtube.com/channel/UCau3FD0y_qMhmszWi6HbUSA?view_as=subscriber

 

 

・TikTok 2,499フォロワー(@number1haruharu)

・Twitter 2,555フォロワー (https://twitter.com/number_1h)

・Instagram 1,356フォロワー(https://www.instagram.com/haruka.softball.1/?hl=ja)

・Facebook 友達登録数2,772名

https://www.facebook.com/haruka.honjo.1/

・公式サイト(http://haruka-honjo.athkatsu.com/)

 

・note 81フォロワー(https://note.com/softball111)


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