今回は当社CFO永井のご友人である金子さんをお招きした講演を記事化いたしました。
AIに関する考え方や仕事にどのような影響があるのか。そして、AIにより変わりゆくスポーツと、変わらないスポーツ人財の価値をお話しております。
三部作でお送りいたします。

Guest:金子陽介

早稲田大学理工学部を首席で卒業。大手航空会社のエンジニア、外資系戦略コンサルを経て、博報堂系ベンチャーの株式会社QUANTUM、SPORTS AIでエンジニアとして勤務。サッカーを中心に、スポーツチームの強化をサポートするシステムやAIを自ら作成しながら、それを活用した事業開発に取り組む。

Interviewer:永井淳平

慶応義塾大学法学部卒業後、都市銀行にてアジア圏で8兆円相当の自行資産ポートフォリオの企画・分析や非日系企業の審査などを担当。その後、外資系戦略コンサルへ参画し(金子氏と同日同期入社)、消費財・小売業界における複数プロジェクトに従事。起業を経て、スポーツフィールドへ入社し、現在はCFOを務める。

~今後のAI×スポーツについて~

―スポーツ×AIは今後どう変わっていくか。まさにAIを活用している金子さんはどう考えていますか?

大きくどうなるかというと「正直分かりません」という感じです。僕が何やろうとしているかというと、サッカーって割とプレーモデルを作りなさいという話がヨーロッパなどでされていて、それが徐々に日本に入ってきています。プレーモデルと言うと分かりやすく言うと、ポゼッションサッカーやカウンターサッカーみたいな戦術の類型化。「自分たちのサッカーは、こういうコンセプトでやろうよ」というのがプレーモデルであって、日本代表の方が「自分たちのサッカー」というのもそれの略でしょう。

それをサポートするために、「各フィールドで定めるポジションごとに取るべき行動が、実際に試合の中ではどれぐらい出来ていたか」とか「なぜ出来なかった」みたいなことを、システムとして監督やチームにフィードバックできるようなAIを作ろうとしています

―つまり、そのシステムでいうとお客さんはスポーツチームなわけですね?理想とするスタイルでプレーするためには、このシステムを導入して振り返りをしていくということですよね。それは野球等、個々のポジションが明確で、ワンプレーごとにプレータイムが途切れるスポーツだとシステムの良さが出ない気がする。バスケとかラグビーとか、ポジションが流動的な団体スポーツには使えそうですよね?

分析のやり方として、攻守の切り替えが流動的で、フィールドを自由に動けるスポーツにハマると考えています。実際にサッカーのコーナーキックではバスケのスクリーンアウトみたいに、フリーの選手をつくる動きがあって、サッカーの中にバスケの戦術が使われているように、コンセプトが混ざっていることがあるので、転用がされればいいなと思っています。まぁどちらのスポーツが先に使った戦術かは、議論しませんが(笑)

―観客も違った観方を楽しめそう。

サッカーのハイライトシーンって、ゴールなどすごくわかりやすいシーンばかりですけど、例えば、このディフェンスの選手はボールに触っていないし、ボールを奪い返したとかではないけど、このディフェンスの選手がここにいることによって相手の使えるスペースが減って、リスクを下げているような「オフザボール」の動きに優れた選手が実は結構いると思っていて、そのような選手にフィーチャーすることで、試合への貢献度を正しく測り、選手が正当に評価されたらいいなと思っています。

―オフザボールの動きが数字で評価されるようになると、契約更改のストーブリーグがすごく面白くなりそうですね。

Futuristic graphical user interface concept.

―最後に、これから社会へ出ていく皆さんへメッセージをお伝えできればと思います。メガバンクを含む銀行業界がAIによって駆逐されるような、恐怖新聞的な記事を読んでいると、銀行出身としては非常に違和感があって、そうは言っても世界中に100の拠点と4万人の従業員と数兆円の資産があるので、これらを活用すればいろんな新しいビジネスモデルを作ることもできるし、ヒト・モノ・カネ・情報のリソースの中で、銀行はモノ以外を持っている。それを活用すれば、目先の数十年程度でなくなるメガバンクは全くないと思います。僕は銀行からお金をもらってこんな話をしているわけではないですけど(笑)、必要以上にAIを恐れて職業選択を誤ってしまうことを懸念しています。

そうですね。僕も不必要に恐れる必要はないですし、恐れるとなるのは早くても20年ほど先なので。実際、なかなか自分にあっている仕事とか、自分がやりたい仕事とかなかなか見つけられないと思っています。20代は再チャレンジが容易にできるので、今から20年後とか考えすぎる必要はないのかなと。

―近年、新卒で入社した企業に定年まで勤めるケースは稀です。終身雇用制度は崩れているので、新卒で入った会社が30年後になくなるかどうかを考えることがまず無意味で、その観点は判断軸から外した方がいい。モテそうな会社が良いのか、成長角度が高いのが良いのか、給料が高いのが良いのか、それは好きに選べばいい。ただ、将来のリスクを恐れて職業選択を保守的にならないほうがいいと思います。

―実際僕は、銀行を辞める時も起業するときも、家族には大反対されましたけど、自分の中では給料も上がって、仕事の守備範囲も広がって、結果的には良かったと思っています。それに、僕の家族は確かに僕のことを良く知っているけど、コンサル会社で働いたこともなければ、起業をしたこともない。誤解を恐れずに言えば、就活や転職活動の際は周りの雑音に振り回されないほうがいいと思います。

結局、自分が楽しいとか、やっていてよかったと思えることしかないので、進みたい道を進んだよということで親御さんに満足してもらう方がよりハッピーだと思います。一度も働いたことがないのに自分に合う仕事を見つけなさいということは大変難しいと思うので。働いているうちに違うかなと思うことが自然なので、そこで転職することはポジティブなことだと思います。

―あと、新卒で就活をしている学生の皆さんと話をしていると、業界研究はみんなしっかりやっています。が、職種研究は全然していない。僕は職業選びにおいて2つ考える必要があると考えていて、一つ目はどういう業界や会社で働くかという巨視的な話と、もう一つは具体的にどういう職種で働くかという現実的な話。まぁ、これまでの日本のように、総合職としての新卒一括採用が続く限りは職種について考える必要性が必ずしも高くなかったのかもしれないけど、今後の採用市場としては職種別採用の割合が高まっていくのではないかと言われています。

僕はエンジニアとして、みなさんがエンジニアリングに興味を持ってもらえたら嬉しいです。自分もそうでしたが、興味を持った仕事に対して未経験かどうかは関係なくて、よほど専門性を要する仕事以外はやってみたらみんなができると思うので、やろうと決めることが大切かな

―可能性を狭めないでほしいですね。金子さんも社会人になってからエンジニアをやっていますし、僕も採用とか広報の仕事は、スポーツフィールドにくるまで今まで全くやったことないです。無限の可能性があるのに、自分にはできないと思いこんだり、止めた方がいいっていう周りの雑音に耳を貸したりして、可能性を狭めないでほしいです。

以上となります!今日はありがとうございました!

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